英国も学費高騰
本日工学部に実験の準備に行ったときに奨学金付き大学院生の募集のポスターが有りました。
欧米では大学院生は研究室と雇用関係になることが多いと聞いたことがありましたが、定員は50名で募集期間は今後5年。合格すれば4年間契約になるので平均的な学位取得までの期間は安心ですが、おそらく多くの学士が希望する有力な工学部であることを考えても決して門戸は広くはありません。
しかも対象は英国ならびにEU内学生のみ。
もともと英国は9割以上の大学が国立大学で授業料無料でしたが、90年代から有料化し、2012年には一気に3倍になったことで現在は年間9000GBPにもなったとのことでした。しかもこれは英国ならびにEU内学生対象料金でそれ以外の日本人などの留学生の学費は更に高額になると。大学が外貨獲得ビジネスの様相を呈しています。もはや国立というより営利を追求する独立行政法人みたい。日本でも私立大学の学費無償化に関するニュースがありましたが、英国に関してはビザは極力出し渋りながら、留学生には高額な学費を請求するという強気な状況です。これなら世界大学ランキングに一喜一憂躍起になるのも納得です。高いランキングでEU外学生を集めて利益を出し、研究にさらに回すというサイクルなんですね。日本の独立行政法人も見習うべき?な強かさ(汗)。
日本国内の大学の世界の中での存在感が停滞する中で活路を見出すはずの留学のハードルがどんどん上がる。なんだか考えさせられる一日でした。